TOPへ    クラス会目次
昭和50年 6月 1日実施

第十回参拝クラス会の記

今井 政司

61日、恒例の靖國神社参拝期会がとり行われた。

梅雨の時期で何時も心配される天候であるが、当日は幸いにして、照らず、降らず、程良い気温、数日の雨で靖国の木々の緑は清々しく、踏む玉砂利の音も快い。093社務所前に前任幹事、当番幹事全員集合して受付を開設した。

ご遺族の中には、既にご到着の方もあり恐縮する。机の上に出席予定者名簿と名札を並べ、更に新しく出来たばかりの「なにわ会名簿」を積み上げて待機する。

1000頃からは、元気なご遺族がお一人で、あるいは若い方に伴われて、また、クラスの面々三々五々到着、定刻1030頃には出席予定者大半参集して、一年振り、あるいは数年振りの話題に華が咲く。昇殿1100には、新見校長ほか教官7名、ご遺族95名、生存者96名計199名になった。

靖國神社は例年どおり慰霊祭で混雑し、定刻を遅れること約30分、ようやく拝殿に参上してお祓いを受け、本殿に昇殿着席、型どおりの神事が行われた後、幹事恒川愛二郎がなにわ会を代表して朗々と祭文を奏上、続いて、故吉用茂光母堂ウメノ様はじめ、ご遺族代表6名の玉串奉奠、深い黙祷を捧げる。

靖國の森は静寂、小鳥のさえずりも聞こえて年一回語らいにふさわしい一刻である。本日参加出来なかった全国のご遺族、生存者も、この一刻共に遙拝して居られる筈。

我が子の、我が兄弟の、我が級友の30年前の面影を偲び、この1年の経過を報告し、最後に英霊のご冥福を祈り、心を新たにして英霊の期待に添わんことを期す。

終って、降殿、神酒を拝受し、ご遺族、生存者連れだって九段会館に移動した。

懇親会は1230分から三階芙蓉の間で開催された。

会場には正面に国旗と大軍艦旗が飾られ、着席場所の配列は、A兵科は航空機関係で3卓、艦艇その他で2卓、機関科、主計科で1卓に区分された。幹事今井の開会挨拶、本年度幹事の紹介のあと、初めて本期会にご参列頂いた入校当時の兵学校校長新見閣下に冒頭のご挨拶をお願した。閣下は36期、今でも矍鑠としておられる。簡単に自己紹介とご体験を披露されたあと、靖國神社法反対などに示される一部の人々の嘆かわしい思想に対して、我々協力して是正していく必要がある旨述べられた。全く同感である。次いで当時の海軍機関学校生徒隊監事石田教官の音頭で乾杯し懇談の宴に移る。

しばらくして、遺族を代表して故岩波欣昭兄正幸様からご挨拶を頂き、続いて出席教官のご紹介、なにわ会名簿係の紹介があった。当日配布された新なにわ会名簿は全任大谷名簿係のあとを引き継いだ市瀬名簿係が更に整備補充して完成したもので、両君のご苦労に感謝したい。

 次に、押本編集長から、30年前の8宇15日の思い出を投稿して頂きたいと重ねてご遺族並びに生存者にお願があった。

宴たけなわに、自衛隊から紹介して貰った女性美貌歌手藤木みえ子嬢の軍歌とリバイブルソングの熱唱が入り、会が盛り上がるうちに、1345飯野軍歌係の音頭で軍歌「艦船勤務」を斉唱、幹事佐原の閉会の辞、幹事高杉の音頭で万歳を三唱して散会した。

今年も、ご遺族、生存者諸兄多数のご参加を頂き、厚く感謝いたします。また郵送及び当日手渡しで香料31件166,500円頂きました。

来年は66日(日)に行いますのでどうか皆様お元気で来年も多数ご参加下さいますようお願い申し上げます。

TOPへ     クラス会目次