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昭和52年 65日実施

第十二回参拝クラス会の記

相澤善三郎

65日、なにわ会恒例の参拝クラス会が1100から靖國神社における慰霊祭、1200から九段会館にて懇親会という次第でとり行われた。前夜の雨は程良いおしめりとなり、樹々の若葉も一段と冴える好天気に恵まれた。

093前幹事、現幹事北側参集所に受付を設け、ご遺族、クラス諸兄をお待ちする。

今年は昭和20年より数えて33回忌に当たるので、ご遺族のご参加が予定より多く、用意した名札の書きましに大忙しの一時もあり、定刻には教官6名、ご遺族112名、生存者105名、計221名の多数のご参加が得られた。

1100、全員が拝殿に昇殿してお祓いを受け、次いで本殿に参進して、型どおりの神事が行われた。

幹事冨士がなにわ会を代表して朗々と祭文を奉読し、続いて、田中教官、ご遺族などの代表者の玉串奉奠に従って、一同神前に額づく。黙祷数刻。有りし日の、旧友の英姿を偲び深く冥福を祈る。終って、神酒・神饌を拝受して靖國神社を辞した。

九段会館での懇親会は1200分から三階芙蓉の間で開催された。

会は佐丸幹事の適切な司会で進められ、まず左近允尚敏の中南米方面遠洋航海の帰国の挨拶があり、続いて同君の率いた海上自衛隊練習艦隊の記録映画が上映された。40分足らずの圧縮版であったが、515月出港から10月帰国までの記録で、アメリカ独立200年祝賀参加の観艦式、米国人の艦内見学、南米諸国、中でもアルゼンチン、ブラジルなど訪問の際の各国の熱狂的歓迎風景などが印象的で

艦隊訓練の記録が比較的少なく、平時海軍の感が強かったが、若かりし頃の血潮のうずきを覚えた。

幹事相澤の挨拶があり新見校長のご訓示を頂いた。今年で90歳の閣下はお声も若く矍鑠たるお姿をお見受けするだけでも大きな教えを得られた。

柄澤節夫のご母堂美代様が遺族を代表してとしてご挨拶され、79歳とは思えぬお元気さでなにわ会に過分の謝辞を頂き、只管恐縮するのみであった。次いで宮林久夫(駆逐艦杉乗組みで1912月戦死)のお姉さんからかっての宮林の部下の方が訪ね当てて返して呉れた遺品の軍艦旗と軍刀の感激的披露があった。

宴酣のころ、遺族の方々の詩吟、民謡などに益々雰囲気は盛り上がり、在天の英霊も一年振りの再会をさぞや喜んで下さったこと感を深くした。冨士から新演劇人グループ「海】の旗揚げ公演と海軍関係新刊二冊の説明があり、おなじみ高崎の指揮で軍歌「同期の桜」 「艦船勤務」 「軍艦」を斉唱、石隈教官の音頭で万歳を三唱して閉会した。

今年も、ご遺族、生存者諸兄多数のご参加を頂き、盛んなクラス会が出来ましたことを幹事一同心から御礼申し上げます。

来年もまた元気で会いましょう。

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