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昭和53年 611日実施

第十三回参拝クラス会の記

小暮 新八

なにわ会恒例の参拝クラス会は6111100から靖國神社における慰霊祭、1200から九段会館での懇親会という次第でとり行われた。当日は、今年の梅雨入りの遅れにより、我々一同が案じ、半ば覚悟していた雨も一滴も降らず、絶好のクラス会日和に恵まれた。今年も参加が多く,
教官7名、ご遺族113名、生存者113名、計233名だった。

0930には新旧幹事一同神社北側の参集殿に集合し、直ちに作業開始、準備万端整えてご遺族、期友諸君をお待ちする。

間もなくご遺族及び期友三々五々到着し、受付を開始する。1030頃には賑やかな久闊を序し合う会話があちこちから聞こえて来る。その頃は受付も大忙しの最中で、不慣れとはいえ、ご老境に入られた方々も待たせることで、さぞかし、いらいらされたことと思う。来年度はこの点について一工夫を要すると思う。

慌ただしい受付も1100近くには終了して、1100全員が拝殿に昇殿する。拝殿においてお祓いを受け、本殿に参進する。型どおりの神事がとどこおりなく行われる。

型どおりとはいえ、我々にとっては、年々心改まる荘厳な神事である。

なにわ会を代表して若松幹事が祭文を奉読し、教官代表新見校長、遺族代表、倉本恒治母堂ツギ様、堀哲男母堂スズ様、坂巻和一母堂いく様の玉串奉奠に従って、一同神前に額づく。数刻の黙祷に有りし日の、旧友の面影を偲びつつ心より冥福を祈る。深く冥福を祈る。終って、来年の再拝を期して一同粛々と降殿する。回廊に於いて神酒を拝受して靖國神社を辞した。

九段会館での懇親会は1200分から二階藤萩の間で開催され、槇原幹事の適切な司会で進められたが、次第は大要次のとおりであった。

幹事開会挨拶      西口幹事

教官挨拶         新見校長  小西教官

乾杯  音頭       久馬教官

ご遺族挨拶       上島くに様

なにわ会名簿について 市瀬 文人

映画「元木恒夫33回忌に祈る」 上映

海軍関係書籍紹介   生 出 氏

軍歌斉唱         高崎信也指揮

閉会挨拶         小暮幹事

万歳三唱         石隈教官 音頭

 新見校長閣下の91歳を超えて、なお若々しいお声での訓示を頂き、また70歳を超えた小西教官の若き教官時代そのままの口調でご挨拶を賜わり、一同深い感銘を覚えた。

久馬教官の音頭で乾杯の後、懇談会に入ったが、今年も席を五十音順とし、機関科、主計科はそれぞれまとまって設けて、ご遺族も教官もその間に入って頂いた。各位の往来も多く、交歓は賑やかで、和やかな空気が会場に溢れた。

上島逞志母堂くに様にご遺族を代表してご挨拶に立って頂いたが若々しいお声で過分のお言葉を頂き恐縮する。

また、今年はなにわ会名簿の改訂版を出すべく、春先より準備に掛かっていたが、クラス会直前に完成出来、出席の各位に配布する運びになった。なお、市瀬から名簿について説明があった。

ついで、元木恒夫ご遺族が作成された映画「元木恒夫33回忌に祈る」 を上映させて頂く。元木の若き英姿を画面に仰ぎ見て生存者一同自らの若き日を想起しつつ、姉君邦子様のナレーションの声に聞き入る。あっという間に上映は終り、再び点灯されても会場は暫く粛として声なく、一同深い感動を覚えた。

今年もおなじみの高崎の指揮で軍歌 「艦船勤務」 「軍艦」を斉唱、石隈教官の音頭で万歳を三唱して閉会した。

ご遺族、教官、期友多数のご出席を得た、盛大なクラス会を挙行することが出来、英霊もさぞ喜んでくれたであろうと幹事一同心から御礼申し上げます。

来年もまた元気で会いましょう。

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