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昭和60年 6月 2日実施

第二十回参拝クラス会の記

阿部 克巳

62日、なにわ会恒例の靖國神社昇殿参拝が1100から、懇親会が1230から日本学生会館で行われた。梅雨入りにはまだ日があり、靖國社頭の緑にふき渡る初夏の微風も清々しい快晴に恵まれた。

0930には前幹事、現幹事揃って神社北側参集所に受付を設け、ご遺族、クラス諸兄をお待ちするうちに続々と参集され、ピーク時には受付幹事も慣れぬ手つきで、会費の受け取りに奮闘、また、そこここにクラス各位の談笑の輪が広がる。

定刻には教官4名、ご遺族106名、生存者122名、計232名のご参加が得られた。

1100全員が拝殿に昇殿してお祓いを受けた後、本殿に参進して型どおり神事が取り行われた。

私事ながら、423年前経理学校生徒として武装参拝した日を思い出すが、肩を並べた期友の誰彼が境を異にして神静まるかと思えば断腸の思いに堪えない。

幹事矢田次夫がなにわ会を代表して下に掲げた祭文(掲載略)を奉読、矢田が朗々と読み進むにつれ、戦没者諸兄の覇気に満ちた紅顔が40年余りの星霜を経ながらも昨日のように思い出される。

田中教官、ご遺族代表の方々の玉串奉奠に従って一同神前に額づき、黙祷数刻、ありし日の級友の冥福を祈った。

学生会館での懇親会は1230より二階宴会場で行われた。会は片山幹事の司会で進められ、幹事矢田より「今年は戦後40年目、天皇在位60年目、内閣制度発足100年目等々の節目に当たり、なにわ会でもご高齢のご遺族の御父上、葉は上のうち昨年は5名の方が物故された。戦後の一つの転機にも当たるので、今日は戦没者の思い出話をして頂きたい。」との挨拶に引き続き、田中教官、岡本教官のお言葉を頂いた。

石隈教官の音頭で会の発展とご遺族、クラス諸兄の健康を祝して乾杯、懇談会に移った。

一年振りに会う旧友、ご遺族との語らい、互いに還暦は過ぎても意気盛んな諸兄、盃も進み時の経つのを忘れる裡に、遺族代表、真崎勝様(三郎君兄)のご挨拶、例年美声を披露される賀川近子様(慶近君母堂)の詩吟等々宴益々酣になった。

名残は尽きぬままおなじみの高崎軍歌係常任幹事の指導で、「同期の桜」と「軍艦」を斉唱。遺族代表土井伸二様(輝章君の父君)の音頭で万歳三唱、幸田幹事の挨拶で幕を閉じた。

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