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91号

パインなにわ会に寄せて

藏元 正浩

参加者

 後藤俊夫・渋谷信也・左近允・樋口直・旭・中村元一・後藤寛・新庄・上野・名村・後藤脩・應蘭芳・藏元・吉峰 

三月二十七日パインなにわ会が開催された。今年の暖かさに桜も満開を迎えるのではないかと思われるくらいであった。会によく顔を出して頂いたゴッドも九十五歳になられたそうで、ここ二、三年、出て来られなくなった。

今年は欠席者十六名のうち、身体の故障で出席出来ないと通知して来た人が半数もあったという。お互いに健康には、くれぐれも注意しなければいけないとつくづく思った。ゲストの女優應蘭芳さんにはお忙しい中を出席して頂いて、会に花を添えて頂いて、感謝、感謝。

例年のように、応接間で供せられた御茶で咽喉(のど)を潤し、雑談しながら開宴を待つ。

 応接間には明治の海軍のお偉方の写真が一杯展示されており、さすがはパインだけあるなあと感じた。

定刻頃になり、二階の大広間に移動し、左近允の挨拶で開宴、旭の音頭で乾杯、打ち方始め、手際の良いメイドのお酌やお互いのさしつ、さされつで、たちまち座は盛り上がっていき、酔いがまわってくると、昔の昭和十九年、二十年頃の気分になり、楽しい気分になっていく。

我々潜水艦乗りは呉のロックとかラウンドには馴れていたが、横須賀のレスは全然知らなかった。

また、今年も旭から「さくらえび」の差し入れがあり、「さしみ」と「揚げ物」を満喫させてもらった。本当においしかったと思うし、説明の中で、何か「深層水」がどうとかこうとかあったが、聞き漏らしてしまった。

今回は、新庄以外戦闘機乗りと艦爆乗りがいなかったせいか、名調子が出なかったのは少し残念であった。来年は全員元気でまた楽しい有意義な会になりますよう祈りながら解散した。

(追記)  

「小松」女将 山本直枝さん(九十五歳)は七月十七日、肺炎のため死去された。葬儀は七月二十二日 吉田学・元海幕長が葬儀委員長となり行われた。