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平成10年9月寄稿

新生「なにわ会」発足三十周年を迎えて

上田 敦

 

 昭和四十三年四月一日、兵七十二期のクラス会「なにわ会」に機五十三期・経三十三期も合流し、今日のような、三校コレス合同クラス会として運営されるようになってから、丁度、三十周年を迎える。兵・澤本倫生、経・高杉敏夫の代表幹事とともに合流の具体的計画作りに参画したものとして、合流の経緯を明確にしておくことは、将来の参考にも資するものと考えます。

 

 昭四十一年五月十六日

 小生、教育航空団司令部から海幕研究開発企画室(運用研究絵括者)に転入。

 

 四十二年六月

 小生、機五十三期クラス会の防衛庁関係分担幹事を藏元正浩から引き継ぐ。(機五十三期の全般担当の代表幹事は斉藤義衛、兵七十二期の防衛庁分担幹事は水野行夫であった。)

 

 四十二年七月十一日

 海軍機関学校同窓会名簿発送(表紙には四十二年十月調と印刷されている。)とともに、斉藤義衛、代表幹事の辞意表明。

 

 四十二年七月十九日

 防衛庁上大崎寮にて機五十三期クラス会開催。斉藤義衛の代表幹事辞任を受理、後任小生の兼務となる。

 

 四十二年七月十七日―四十二年八月十二日

 七月十一日発送の名簿のうち、宛先不明のため、返却されたもの、生存者五十四名中二名・遺族五十七名中十三名で、累計では発送数計一一一、うち、返却数計十五となった。

 

 四十二年八月十二日―十月十八日

 七・十一発送の名簿の宛先不明者調査を行なう。海幕(長)名義の職権乱用気味もあって、関係市町村長の積極的ご協力を頂き、四十二・十・十八到着の勝賀野純義の遺族の消息を最後に、生存者・遺族すべての消息を確認することができた。

 

 四十二年十月十九日 

 兵七十二期防衛庁関係分担幹事 水野行夫に三校コレス合同の慰霊祭開催方申入れるも、前回で打ち切ることになっていたことを理由に拒否される。機関科としては、遺族の全貌不明のまま打切るには忸怩たるものあり、詳細明白となった今日是非慰霊祭を挙行したい、三校コレス合同実施が不可能なら機関科単独実施もやむを得ない。ということで、小生から兵科側水野行夫の了承を取付ける。

 

 四十二年十月二十八日

 日本石油鞄元クラブにて機五十三期クラス会。機五十三期生存者・遺族すべての消息が判明したこの機会に慰霊祭を催したい。兵・経ゴレス合同が望ましいが、具合によっては、機関科単独で行なうこともある。ということで全員一致の賛同を得た。

 

 四十二年十二月十六日

 兵七十二期加藤孝二かち当時すでに機・経コレスも編集・購読に参加していた「なにわ会ニュース」に、慰霊祭実施について機関科の遺族ばかりから謝辞が載るようなことになるとニュース編集担当者としては誠に由々しきことになるので是非一緒にやって貰いたい。兵科の遺族にも生存者ばかりでなく、遺族側で応分の負担をするので、年一回といった定期的な慰霊祭を催して欲しいという要望が強い。ということであったので、小生から趣旨は了承、兵科の中にもいろいろな意見の方が居ちれるので兵七十二期としての意見書を取り纏め、改めて意見交換会を開きたいと申し入れた。

 

 四十三年三月九日および二十三日 いずれも銀座四丁目の服部時計店の裏の旧梅林で、三校代表幹事(澤本倫生・上田敦・高杉敏夫) のほか、補佐役(兵)押本直正・加藤孝二・渋谷信也(機)森山晃(経)槙原秀夫の諸兄の参加を得て主要議題の三校コレス合同の第一回慰霊祭を四十三年十一月二十三日(日)実施することを決定(四十三年十一月二十三日は、機関科で単独実施を想定し確保してあった日)するとともに、クラス会自体も連合クラス会様式から現在のような単一の合同クラス会様式とし、年度幹事の自由な手腕発揮を期待できるよう常任幹事制を取り止め、(年度幹事が常任幹事の下請とならぬよう。)今日に至ったことは、ご承知済のとおり。

 初年度、年度幹事には三校代表幹事の澤本倫生・上田敦・高杉敏夫が横滑りした。

 

 新生「なにわ会」”の基本事業として、

@   参拝クラス会 (大尉進級の六月一日前後

A   生存者クラス会(入校の十二月一日前後)

B   クラス会誌「なにわ会ニュース」定期的刊行が決まったのも、年度幹事の補佐役として、名簿係、クラス会誌係、会計係の設置が決まったのもこのときである。        

 

  四十三年四月一日 新生「なにわ」会発足

  四十三年五月十二日 新生「なにわ」会発足記念 観艦式参観(六十二名参加、世話役上田 敦・加藤孝二)

  四十三年十一月二十三日 新生「なにわ」会第一回慰霊祭(式典 國神社、懇親会 防衛庁大食堂、輸送手段 海上自衛隊提供、協賛出演 文化女子大マンドリンクラブ) 


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